第5弾! 数学



高校数学全体の中で,いろんな意味で異彩を放っているのが今回出題する「確率」です.他分野に比べ,問題が長文で書かれていたり,公式類を覚えてもそれを問題解法の中でどのように適用すればよいかの判断が難しかったり・・・
対策として挙げられることは,問題文に書かれた内容を視覚的に表し,しっかりと現象を把握することです.ごく当たり前なことではありますが,それこそが最良の道です.もちろん,“特効薬”となり劇的に効いてどんな問題でも機械的に解ける・・・という訳には行きませんが.
Oを原点とする数直線上に点Pがあり,その座標を $X$ で表す.Pに対し,次の試行を行う.
サイコロを投げ,$X\gt 0$ のときは出た目の数だけPを負の向きに移動し,$X\leqq 0$ のときは出た目の数だけPを正の向きに移動する.
最初,Pは原点Oにあり,上の試行を繰り返す.たとえば試行を3回行い,サイコロの目が順に $2,6,1$ であるとき,Pの座標 $X$ は,$0→2→-4→-3$ と変化する.$n$ は7以上の整数として,以下の問に答えよ.
- 1回の試行において,$X=5$ から $X=0$ へ移動する確率は $\displaystyle \frac{\boxed{\small ア}}{\boxed{\small イ}}$ であり,$X=-2$ から $X=0$ 以外へ移動する確率は $\displaystyle \frac{\boxed{\small ウ}}{\boxed{\small エ}}$ である.
- $n$ 回目の試行を行った後Pが初めて原点Oに戻る確率は $\displaystyle \frac{\boxed{\small オ}}{6}\cdot\left(\frac{\boxed{\small カ}}{\boxed{\small キ}}\right)^{{\large n}-\boxed{\small \scriptsize ク}}$ である.
- $n$ 回目の試行を行った後Pが原点Oにあり,なおかつ途中でちょうど1回だけPがOに戻る確率は $\displaystyle \frac{n-\boxed{\small ケ}}{\boxed{\small コサ}}\cdot\left(\frac{\boxed{\small シ}}{\boxed{\small ス}}\right)^{{\large n}-\boxed{\small \scriptsize セ}}$ である.
- $n$ 回目の試行を行った後Pが原点Oにあり,なおかつ途中でちょうど2回だけPがOに戻るとき,3回目の試行を行った後Pが原点Oにある条件付き確率は $\displaystyle \frac{2\left(n-\boxed{\small ソ}\right)}{\left(n-\boxed{\small タ}\right)\left(n-\boxed{\small チ}\right)}$ である.
<解答方法>ア,イ,ウ,・・・の一つ一つには,0 から 9 までの数字のいずれか,もしくは符号「 $-$ 」が入ります.