

大学受験をするにあたり、決めなければならない志望校。「大学の選び方がわからない」「何を基準に選べばいいの?」といった悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。大学選びはいつから始めればよいのか、どのようなステップで進めればよいのか、悩みの種は尽きません。
今回は、大学選びのステップやコツ、よくある悩みとその対策について解説します。志望校選びの参考にしてみてください。

大学選びは、理想をいえば、高2生の夏までに志望校を決めておきたいところです。早い段階で目標が定まれば、その後の受験勉強にも計画的に取り組みやすくなります。
とはいえ、大学選びは将来を左右する大切な選択です。焦って決めるのではなく、自分のやりたいことにじっくり向き合いながら、納得のいく大学を選ぶことが大切です。周囲よりも決定が遅れたとしても、自分に合った大学を見つけるための時間だと考え、丁寧に検討を重ねましょう。
また、併願校については、第一志望校よりも後に決めるのが一般的です。第一志望校との難易度のバランスや、入試日程の兼ね合いを踏まえて選ぶ必要があるため、第一志望校が固まったあと、高3生の12月頃までを目安に検討を進めるとよいでしょう。

大学進学を目指す場合は、高校入試の時と違い、自分が何を学びたいかをより細かく考えなければなりません。なぜなら多くの場合、出願時に学部や学科を選択するからです。
そのため今までの自分を振り返り、未来の自分もイメージしながら、まずは学部・学科の絞り込みから始めてみましょう。
学部選びに入る前に、まずは自己分析をしましょう。それまでの自分を振り返って、自分の好きなことや嫌いなことを整理していきます。「大学で学んでみたいことが思いつかない」「将来の夢は特にない」という人も、ぜひやってみてください。やりたいことは自分の経験から見つかるもの。これが学部・学科を含め、大学選びの大きなヒントになります。
学部・学科選びの方法の1つ目は、将来やってみたいことや就きたい職業から逆算して選ぶ方法です。
社会人になったらどんな仕事をしたいか、大学卒業後に目指したいキャリアを考えてみましょう。次に、それを実現するのに必要な知識やスキル、資格などを調べ、それが得られる学部・学科を選びます。
例えば「ITエンジニアになりたい」なら工学部、「弁護士になりたい」なら法学部、「心理カウンセラーになりたい」なら文学部や心理学部……などです。
勉強してワクワクする教科や「もっと深く知りたい」と思う分野があれば、それに関連する学問を学べる学部・学科を選ぶのもひとつの方法です。
勉強以外でも、好きなことや興味のあることに関連する学問から選ぶのもよいでしょう。例えば本を読むのが好きなら文学、料理が好きなら栄養学や食物学、スポーツするのが好きなら健康科学やスポーツ学……など、何かしら関連する学問があるはずです。それを学べる学部・学科をピックアップしましょう。
「数学や理科が苦手だから文系学部」「国語や英語が苦手だから理系学部」といった選び方をしていませんか?このように、科目の得意・不得意だけで学部選びをするのはおすすめできません。なぜなら、受験勉強の途中でモチベーションが保てなくなったり、大学入学後に「大学の勉強がつまらない」「興味が持てない」といった状況になったりする可能性があるからです。
大学の学部・学科選びは、将来の職業にもつながる重要な選択です。あくまで自分が学んでみたいことや将来やりたいことを軸に選ぶことが大切です。
参考:文系・理系決められないときはどう選ぶ?大学受験の文理選択の考え方

希望の学部・学科を絞り込めたら、次は大学選びです。
自分が選んだ学部・学科がある大学のうち、興味のある大学をピックアップしていきましょう。
しかし全国には700以上もの大学があるため、学部・学科だけで絞り込むのは難しいことも。キャンパスの所在地、国公立か私立か、入試の難易度、取得できる資格、学費など、さまざまな条件から絞り込んでいくと効率的です。
気になる大学をいくつか絞り込めたら、その大学について情報収集しましょう。複数の大学の情報を比較することで、各大学の違いがわかりやすくなります。
大学の公式ホームページには学べる内容やカリキュラム、大学生活についてなどさまざまな情報が掲載されています。アドミッションポリシーやカリキュラムポリシーは、その大学が求める学生像、入学後に大学側が学生をどう育てようとしているかがわかるので、チェックするとよいでしょう。学びたいことが学べるかはもちろん、就職のサポート体制や卒業生の就職実績の情報も参考になります。
ホームページや資料だけでなく、オープンキャンパスに足を運んでみると、よりその大学の生の雰囲気を感じることができます。理想の学生生活を送ることができそうか、雰囲気が自分に合っていそうかを確認しましょう。
集めた情報をもとに、志望校を決めます。複数を比較するとわかりますが、学部・学科の名前は似ていても、学べる内容や研究内容は大学ごとに特色があり、学生生活の送り方も大学によって違うことがあります。
実際、自分の希望条件にすべてぴったり合う大学を見つけるのはなかなか難しいかもしれません。学びたいことを学べるかを重視しながら、大学の立地や設備、入試の難易度など、優先順位を決めながら決めていくとよいでしょう。

①学部・学科選び、②志望校選びと、大学選びのステップをお伝えしてきました。ここからは、後悔のない大学選びをするために注意したいポイントをご紹介します。
進路を決めるときには、大学合格がゴールではなく、その先の将来も見据えた選択をすることが重要です。大学卒業後、社会人としての生活の方がずっと長いのです。
社会では「大学で何を学び、どう成長したか」が求められます。大卒という学歴を得れば安泰、とはいえません。社会人として将来どうなりたいのか、大学に何を学びに行くのかという視点を忘れずに大学選びをしましょう。
偏差値だけ、立地だけ、世間のイメージだけで大学選びをするのはおすすめできません。せっかく入学しても「思っていたのと違う」「授業がつまらない」と、後悔する原因になるかもしれないからです。ミスマッチを防ぐためにも、自分の希望の整理、情報収集をしっかり行った上で、大学選びをしましょう。
学校の先生や保護者、塾のスタッフなどから有益な情報や意見が得られることもあります。基本的には自分で大学選びをするとはいえ、学校や塾では大学受験についての情報をたくさん持っているため、大学選びに迷ったときは相談してみるのもよいでしょう。また大学の立地や学費面など、保護者の意見を聞くのも大切なことです。
保護者や先生などの意見も聞きつつ、それらの意見に流されすぎないようにしましょう。第三者の意見だけで進路を決めてしまうと、入学後に「こんなはずじゃなかった」と後悔する原因に。自分はどうしたいのかをじっくり考えて、最終的には必ず自分で決めましょう。

ここまで大学選びのステップやコツを紹介してきましたが、実際に大学選びを進める中では、さまざまな悩みにぶつかることもあるでしょう。
ここからは、大学選びでよくある悩みとその対策について、紹介します。
「やりたいことが見つからない」「学部が決められない」という悩みは、多くの受験生が経験するものです。まずは自己分析を行い、自分の好きなことや得意なことを整理してみましょう。
「人とかかわることが好き」「絵を描くのが得意」「社会の仕組みに興味がある」など、今の自分の好きや得意を手がかりにすることで、学びたい分野が見えてきます。
他にもヒントが欲しいときは、大学のホームページや大学案内を調べたり、高校の探究学習や高校生向け講座、新聞・図書館・本屋での情報収集を活用したりするのもおすすめです。
偏差値や大学名の知名度だけで進路を決めてしまうと、後々の後悔につながる可能性があります。模試の合格判定や偏差値はあくまで目安にすぎません。
「何を学びたいのか」「学んだことをどう生かしたいのか」「就職実績はどうか」など、複数の視点から検討することが大切です。
科目の得意・不得意だけで決めてしまうと、受験勉強中にモチベーションが保てなくなったり、入学後に「思っていた学びと違う」と感じたりする可能性があります。学部・学科の名前だけで判断せず、実際に学べる内容や、興味のある研究をしている先生がいるかどうかも確認しておきましょう。
学費に関する経済的な不安を抱える受験生や保護者も少なくありません。学費は国公立か私立か、文系か理系かによって異なるだけでなく、同じ大学でも学部によって大きく差が出ることがあります。
事前に学費の目安を調べたうえで、保護者としっかり話し合っておくことが大切です。また、学費以外にも交通費や家賃など見えにくい費用がかかるため、トータルでどのくらいの費用が必要になるかをイメージしておきましょう。
給付型奨学金や授業料免除制度が利用できるかどうかも、大学選びの判断材料になります。特に返済不要の「給付型」奨学金や、独自の給付型奨学金制度を設けている大学を検討してみるのもひとつの方法です。

「大学の雰囲気や実態が事前にわからない」という悩みには、実際に足を運んでみることが効果的です。実際に訪れることで、受験へのモチベーションも上がりやすくなります。
オープンキャンパスでは、在学生によるキャンパスツアーで教室や図書館、食堂などを見学できるほか、留学や資格、就職実績について担当者に直接質問できる機会もあります。
パンフレットだけではわからない具体的なイメージをつかむためにも、学生の表情や振る舞いといったソフト面に目を向け、自分がその大学で4年間を過ごしたいと思えるかどうかを確かめてみましょう。
通学のしやすさやキャンパスの立地も、見落とされがちな重要なポイントです。4年間の通学負担があまりに大きいと、途中で大学に足が遠のいてしまう人もいます。自宅から通える範囲か、下宿や寮生活が必要か、地方か都市部か、総合大学か単科大学かといった条件も合わせて検討すると、より現実的な大学選びができるでしょう。
オープンキャンパスに参加して通学時間や交通手段を確認したり、下宿を検討する場合は周辺の住環境や治安などを確認したりすることもおすすめです。
将来就きたい職業によっては、資格取得の可否も大学選びの重要な基準になります。医師や小学校教諭など、特定の資格が必要な職業を目指す場合は、その資格が取得できる学部・学科であるかを必ず確認しましょう。
ただし、資格によっては特定の学部卒業が必須でない場合もあるため、事前によく調べておくことが大切です。
また、大学や学部ごとの就職実績を確認することも重要な判断材料のひとつです。希望する業界への就職実績が豊富な大学であれば、希望する企業への入社確率が高まる可能性があります。関連するゼミや教授のもとで、就職活動前から意識的に動いておくことも、希望業界への就職につながりやすくなるでしょう。
大学選びは、将来を見据えながら自分に合った道をじっくり検討することが大切です。もし、自分の学力や将来就きたい仕事に合った大学を知りたい場合や、志望大学に向けて学力アップを目指したい場合は、河合塾マナビスへお気軽にご相談ください。多彩な経験を持つアドバイザーが将来の進路についてご相談に応じるほか、現在の学力や生活スタイルに合わせた学習計画の作成もサポートいたします。
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