英語力を測るひとつの方法、英検。「まずは3級からチャレンジしてみたい!」という中高生も多いのではないでしょうか。 この記事では英検3級のレベルや試験の基本情報、合格ラインや試験対策についてお伝えします。
「英検3級は何問正解したら合格になるの?」と、合格点ラインが気になるところではありますが、そもそも英検は正答数や点数ではなく、英検独自のスコア(英検CSEスコア)によって合否が決まります。
英検CSEスコアは、各回の全受験者の答案を採点した後に算出されるものです。同じ正答数でも受験した回によってスコアは異なります。
英検ではすべての級において「●●問できたら合格できる」という正答数による明確な合格点ラインは公表されていません。しかしながら、2016年度第1回一次試験では、2級以下では各技能6割程度の正答率だった人の多くが合格していると日本英語検定協会が発表しています。
参考:英検CSEスコアでの合否判定方法について | 公益財団法人 日本英語検定協会
英検3級のレベルは「中学卒業程度」で、英語の基礎力定着、高校入試レベルを習得することが目標。中2・3生や高1生で初めて英検にチャレンジする人に適しています。
大学受験を目指す人は、中学生や高1生時点で3級に合格し、次に準2級、2級とステップアップしていけるとよいでしょう。
参考:
4級の試験内容 | 公益財団法人 日本英語検定協会
3級の試験内容 | 公益財団法人 日本英語検定協会
準2級の試験内容 | 公益財団法人 日本英語検定協会
語彙数を増やそう | 英語ナビ!
4級で出てくる単語は、中学1・2生の教科書レベルです。試験は一次試験のリーディングとリスニングのみ。
一方、準2級は「高校中級程度」。3級までは英語の基礎力を問われるレベルですが、準2級からは英語の応用力が求められ、大学入試レベルになっていきます。
次に、英検3級の試験内容を見ていきます。
現在、英検の受験形式は「英検(従来型)」と「英検S-CBT」の2種類があります。問題形式や難易度に差はなく、どちらも同等の級・スコアとして扱われるため、自分に合った受験形式を選びましょう。
英検(従来型)では、一次と二次で2日間にわたり試験が行われます。試験は年3回。一次試験は手書きにてマークシートや解答用紙への記入、二次試験のスピーキングは対面での面接です。
英検S-CBTは1日で試験が完了します。また、原則毎週土日と試験日が多く設定されている点も特徴。コンピューター上で回答する形式で、スピーキングは録音形式です。
英検(従来型)と英検S-CBTの併用も可能です。
参照元:英検S-CBTについて | 公益財団法人 日本英語検定協会
3級の試験内容
3級ではリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの4つが出題されます。試験時間は、従来型も英検S-CBTもリーディングとライティングで合計50分、リスニング25分。スピーキングは、従来型が試験官との対面型で約5分、英検S-CBTは録音形式で15分です。
参考:3級の試験内容 | 公益財団法人 日本英語検定協会
英検では受験後、個人成績表が発行されます。
各回の受験者の全答案を採点した後に算出される「英検CSEスコア」は、受験者の今の英語力を客観的に評価して数値化したものです。残念ながら不合格だった場合は、どの技能がどれくらい足りていないかが数値で分かります。
また合格ラインまでの距離が視覚的に分かりやすい「英検バンド」も参考にしましょう。
参考:英検CSEスコアとは | 公益財団法人 日本英語検定協会
最後に、英検3級合格に向けてどう試験対策していくかをお伝えします。
3級の一次試験ではリーディング(30問)、ライティング(1問)、リスニング(30問)の3技能にそれぞれスコアが均等に配分されており、各技能の満点が550点に設定されています。
合格するにはこれらの技能でバランスよく得点することが必要です。
3級の合格基準スコアは1103。そのためリーディングとリスニングが満点でも(合計1100)、1問のみのライティングが0点だった場合には不合格となります。
合格ラインに達するには、過去問を繰り返し解くなどして、どの技能の問題もまんべんなくできるようにしておきましょう。
英検の合格ラインの基準となっている英検CSEスコアは、各回の全受験者の答案を採点した後に算出され、同じ正答数でも受験した回によってスコアは異なります。そのため、明確な目標設定や対策がしにくいと思う人もいるかもしれませんので、早いうちから英検のテキストや過去問集などで対策しましょう。
参考:英検CSEスコアでの合否判定方法について | 公益財団法人 日本英語検定協会
大学受験に向けての英語力強化にも!英検3級にチャレンジしよう
英検3級について見てきました。「中学卒業程度」とされる3級は、初めて英検を受験する中高生にも挑戦しやすい級といえるでしょう。英検は出題形式が決まっているため、過去問を繰り返し解いて出題形式に慣れておくことで、着実に合格に近づくことができます。英検は大学受験に向けての英語力強化にもぴったりです。積極的にチャレンジしてみましょう。
英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。
このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
※2024年度より、3級以上の級(1級、準1級、2級、準2級、3級)につきまして、一部問題形式のリニューアル予定がございます。詳しくは、公益財団法人 日本英語検定協会のホームページでご確認ください。(追記:2024/01/25)
Photo / Getty Images