大学受験でも配点比率が高いことが多い現代文。近年、入試で出題される文章の傾向にも変化が見え始めています。現代文は苦手と思う高校生は多く、現代文の点数を上げたいと思っても、どう勉強したらよいか分からない人も多いのではないでしょうか。 現代文の点数を伸ばすには、日々の学習の積み重ねで、現代文の解き方のコツをつかむことが大切。この記事では現代文の勉強法を知りたい高校生に向けて、受験も視野に入れた現代文の効果的な勉強法のポイントをご紹介します。
もともと本を読むのも苦手だし、文章を書くのも苦手。現代文の点数が伸びず「自分には国語のセンスがない」とあきらめていませんか?もちろん日ごろから多くの文章に触れておくことは大切ですが、現代文はセンスだけで解けるものではありません。
そもそも現代文は、文章を読んで正しく理解する力、その理解したことを正しく伝える表現力をつける教科です。センスがなくても、文章を正しく読み取るための重要なポイントを押さえ、現代文の問題の解き方のコツをつかめれば、得点アップを狙えます。あきらめずに勉強していきましょう。
2022年4月から始まった新しい学習指導要領では、文学作品だけでなく、実社会に必要とされる実用的な文章が重視されるようになりました。
それに伴い、たとえば、今後の大学入学共通テストでは、教科書に掲載される文章の内容も変わってきました。大学入試問題でも「契約書」など実際に社会で使われている実用的な文章の読解が出題される可能性があります。大学によっては、それまで出題されていた発表年の古い文章が出題されなくなるなど、出題傾向に変化が見え始めています。
大学受験対策には、現代文の解き方の基本をマスターするとともに、近年の出題傾向に合わせた対策も必要といえるでしょう。
では実際に、現代文をどうやって勉強すればよいのでしょうか。大学受験も視野に入れたおすすめの勉強法を解説します。
現代文の成績を伸ばすうえでまず大事なのは、文章を読み書きするための基本である表現力と語彙力を身につけることです。
語彙力とは、「どれだけ多くの言葉を知っているか」「どれだけ言葉を使いこなせるか」の能力のこと。文章に書かれている漢字や単語、キーワードなど、知らない言葉が多いほど、文章を正しく読み取ることが難しくなります。
また表現力とは、言語や図表などを使って、伝えたいことを他者に分かりやすく伝える力のこと。現代文の記述式問題では、論理的に文章を書く表現力も必須です。解答の文字数に制限がある場合も多く、表現力と語彙力を駆使して決められた文字数内に収めて解答しなければなりません。
語彙力を身につけるには、分からない言葉があったら辞書を引くことを習慣づけましょう。また現代文における重要キーワードを集めた専用の参考書を活用するのもおすすめ。ボキャブラリーが豊富になることで、文章の読解力が上がります。また、より分かりやすく相手に伝えるための適切な言葉選びができるようになり、表現力アップにもつながります。
現代文で出題される文章は、大きく分けて「評論文」と「小説」の2種類があります。評論も小説も「客観的な視点で読むこと」が重要なポイントです。読み手であるあなたの主観や想像ではなく、文章の中からからヒントを見つけ、論理的に解答を導き出す練習をしましょう。
評論文では、筆者が伝えたい主張はどんなことなのか、どのように論理展開されているのかを捉え、問題文に対して論理的に解答します。
また小説では、場面設定や登場人物の心情をあらわす言動や描写、心情の変化が分かる文章に着目し、問題の解答を論理的に導き出す必要があります。
受験に向けて現代文の勉強法のコツを押さえて得点アップ
現代文の勉強法について解説してきました。現代文が苦手と感じる人は、文章を読んで理解する土台作りとして語彙力の強化から始めてみましょう。
また、入試問題では文章全体を広く意識して論理を組み立て、解答を構成する力が求められます。大学受験に向けてあきらめずに少しずつ積み重ねていけば、得点につながります。コツコツ頑張っていきましょう。
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