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文転するメリットやデメリットは?理想のタイミングや考え方も紹介

文転するメリットやデメリットは?理想のタイミングや考え方も紹介

進路選択で理系を選んだ後に「理系科目の勉強がきつい……」「理系に向いていると思っていたけれど、やっぱり文系学部を受験したい!」と『文転』を考える学生は少なくありません。

とはいえ、「文系科目の勉強は間に合うのだろうか」「いつまでの文転なら、浪人せずに現役合格できるのか」など、疑問が尽きないのではないでしょうか?

この記事では、そんな疑問にお答えすべく、文転のメリットとデメリット、文転のタイミングや後悔しない考え方についてお伝えします。

目次

    文転するメリット

    文転とは、文系と理系のコース分けで理系を選んだ学生が、途中で文系に進路を変更することです。文系と理系では大学入試の受験科目が異なるだけに、勇気が必要な選択といえます。文転のメリットとはどのような点にあるのでしょうか。

    理系科目の範囲が減る

    理系に進んだ学生が予想以上に数学や理科で苦戦し、負担に感じているケースは珍しくありません。高校で学ぶ数学や理科は、中学校で学ぶ内容より難易度が高く、範囲も広いため、「難しい」「わからない」と苦手意識を持ってしまうことが多いようです。

    自分の得意・不得意が曖昧なまま、何となく理系を選んでいたとしたら、なおさらでしょう。

    文転するメリットのひとつは、理系科目の学習範囲が狭まることにより、学習の負担を軽くできる点です。具体的には、理系学部の入試に必要な数Ⅲを勉強する必要がなくなり、大学入学共通テストの受験科目が「生物基礎」「化学基礎」などのいわゆる理科基礎のみになります。理系科目の学習に負担を感じている方は、文転したほうが受験勉強を進めやすくなるかもしれません。

    その代わりに、文系学部では国語や英語が重視されるほか、国公立大学の多くは大学入学共通テストで地歴・公民が2科目になるのが定番です。

    理系科目が強みに変わる

    もともと理系科目が得意だった学生が文転すると、数学や理科を強みに変えられる可能性が出てきます。大学入学共通テストの数学や理科で高得点を取れば、差を付けられます。

    また、文系学部の入試科目をみると、国公立大学の2次試験や私立大学の一般方式では、地歴・公民と数学からの選択式が定番です。数学を選択する学生は少数派で、理系と比べて難易度も低めのため、数学を選択すれば入試を有利に進められる可能性もあります。

    併願できる大学・学部が増える

    併願できる大学や学部が増えるのも、文転の大きなメリットです。

    近年、理系の学部・学科の新設は増加しているものの、まだまだ文系の学部・学科のほうが多いのが現状です。そのため、学部・学科のバリエーションが理系学科と比べて多く、併願の選択肢が広がります。

    特に、私立大学では法学部や経済学部、文学部などの文系学部を中心に構成されています。さらに、難易度の幅も広いことから、自分の得意分野やレベルに合わせた志望校をみつけやすいというメリットもあります。

    文転するデメリット・注意点

    受験勉強の負担軽減や入試でのアドバンテージがメリットになる一方で、文転には次のようなデメリットや注意点があります。

    就職活動に影響を与える場合がある

    文系、理系の選択が、将来の職業選択に影響を及ぼすケースがあることを理解しておきましょう。例えば研究職や開発職などの職種で、理系学部の修士号が必須の場合、文系学部の卒業生だとその職種に就くことが困難です。

    総合職を目指すのであれば、文系、理系の違いはあまり大きく影響しません。一般に、新卒採用では一から教育を受けるため、専門性はそれほど求められないからです。

    文系の学問は、経営や経済などの実学分野を除き、総じて大学での学びが就職に直結しづらい面があります。しかし、語学力をはじめ、コミュニケーション能力、人間心理や社会を読み解く力を備えた文系学生が活躍できる職場も多々あります。

    このように希望する職に就けないケースがあることも踏まえ、文系、理系それぞれを選んだ場合の大学卒業後のキャリアまで見通した上で、文転を決めることが大切です。

    もう一度理系に転向するのは非常に難しい

    文転は、数学や理科の学習負担が軽減されるほか、入試でも理系科目を強みにできる可能性があるなど、メリットがあります。一方、文系から理系に変更する「理転」は、文転よりも困難といえます。

    一度文転した後に、再び理系に転向すると、数Ⅲに加え、大学入学共通テストに必要な理科2科目の対策をやり直さなければなりません。理系科目の学習を中断してから時間が経過しているほど、労力がかかります。

    特に、私立大学志望の文系学生は理系科目を勉強する機会がほぼないため、理転には非常に険しい道のりが待っています。

    学習や心理面にかかる後々の負担を考えれば、文転も理転も安易な気持ちで行うのはおすすめしません。文転する際は、再度理転するのは非常に難しいことを理解し、理系への未練を残さないようにしましょう。

    文転するおすすめのタイミング

    文転はどのタイミングで行えばよいのでしょうか。主に3つのタイミングが考えられます。

    高校2年生の夏より前

    文転の時期は、一日でも早いに越したことはありません。なぜなら、数学や理科に費やす時間を文系科目の勉強にかけられるからです。その意味で、高2生の夏より前の時期は、文転するタイミングとして理想的といえるでしょう。

    高2生の夏休みは、本格的な受験勉強をスタートする時期です。比較的時間の余裕もあるため、文系科目の遅れを十分に取り戻すことができます。

    具体的には、特に私立大学の入試でより深い知識が問われる国語や英語をはじめ、理系では授業時間数が少なく暗記量の多い、社会の勉強に取りかかりましょう。

    すでにお伝えした通り、一度文転すると再度理系に戻るのは困難です。

    ほとんどの高校では、文転後も高2生の間は理系に在籍することになるため、夏休み後は独学で文系科目の勉強を続けなくてはいけません。また、学校の定期試験では受験に関係のない理系科目の試験勉強もする必要があります。

    文転後の高校生活や将来を考えた上で慎重に文転を決断しましょう。

    高校3年生の春

    高2生から高3生になる春休みは、高2生の間に理系科目の難しさを実感した学生が文転を考え始めやすい時期でもあります。

    各学校のシステムにもよりますが、3年生に進級する際に文系に移ることができる場合もあり、その意味でも文転しやすいタイミングといえるでしょう。この時期であれば、数Ⅲや応用理科にかける学習時間も減らせます。

    高3生のカリキュラムが始まってから文転を決断する学生より、一足早く文系学部の受験準備に入れるのもメリットです。

    受験勉強は早く始めるほど有利です。入試まで約1年あるこの時期から計画的に文系科目の強化を図りましょう。

    高校3年生の夏

    高3生の夏休みは、受験に向けた基礎固めや苦手克服に取り組む最後の時期です。文転するのであれば、夏休みに入る前に決断するのが望ましいでしょう。

    とはいえ、文系科目に自信がない状態で文転するのであれば、学校の先生や塾講師などの専門家に相談することをおすすめします。入試までに文系学生と同等の学力を身に付けるには、効率的に学習を進めることが必須だからです。

    適切なサポートを受けて、志望校に合わせた受験対策を進めていきましょう。

    文転を後悔しないためには?

    次に、文転後も後悔することなく、受験生活を送るために大切なポイントをお伝えします。

    文転する目的を明確にする

    文転を決断する前に、「何のために文転するのか」という目的を、整理しておくことが大切です。

    文転して志望校の合格を勝ち取るには、努力を続ける前向きな気持ちが欠かせません。そのときに必要となるのが、「法律を学べるあの大学に入りたい」「金融業界で働きたいので経済学部へ行きたい」など、文転の明確な目的です。

    前向きで明確な目的を持つことで、「どうしたら合格できるか」という視点で学習に取り組めるようになり、成績が伸び悩むような難しい局面でもやる気を保ちやすくなります。

    気を付けたいのは、「理系科目に向いていない」「受験が楽」などの後ろ向きな考えから文転を決めるケースです。

    本心では理系に関心があるにもかかわらず、苦手分野から逃げる目的だけで文転した場合、文系科目の学習に前向きな姿勢で取り組むことは難しいかもしれません。

    「やっぱり理系の大学に行きたかった……」と後悔しないためにも、なりたい自分の姿を明確に思い描ける状態で文転しましょう。

    志望校に合わせた学習スケジュールを練り直す

    文転を決心したら、まずは志望校の入試科目を調べ、「理系で学習した科目がどの程度使えるのか」「新たに学習が必要な科目は何か」を洗い出します。それを基に、入試までの学習スケジュールを立てましょう。

    志望校によって科目数や出題傾向が異なり、漠然と勉強しているだけでは成果が出ないばかりか、準備が間に合わないケースも考えられます。

    文転にもいくつかパターンがあり、国公立大学理系学部志望から私立大学文系学部志望への文転は、新たに追加する科目がないことが多いので比較的ハードルが低めです。

    逆に、私立大学理系学部志望から国公立大学文系学部志望へ文転するケースでは注意が必要です。多くの場合、私立大学理系志望の学生は勉強する必要のない国語と地歴・公民2科目が大学入学共通テストで追加されるため、学習負担は増えることが予想されます。

    受験間近になって「模試の成績が上がらない」「入試に間に合わない」と焦らないように、学習スケジュールに不安を感じたときは、早めに学校の先生や塾講師などに相談して、適切なアドバイスをもらいましょう。

    一度文転したら最後まで意志を貫くと決める

    文転後は、目的を忘れずに正しい努力を積み重ねれば合格できると自分を信じて、最後まで意志を貫くことが大切です。

    文転すると、ときには周囲から「本当にできるの?」といった言葉を投げかけられることがあるかもしれません。文系の学生と比べて勉強が遅れていたり、模試で思うような結果が出なかったりなど、諦めたくなるようなこともあるでしょう。

    そんなときでも、志望校合格を目指して諦めずに取り組もうという前向きな気持ちと強い意志があれば、乗り越えていけるはずです。

    「文転しなければよかった……」と悩んでみたところで、入試は待ってくれません。一度文転したら、あとは行動するのみです。迷わずに最後まで意志を貫きましょう。

    文転で大学受験を成功させた先輩の声

    最後に、文転して「河合塾マナビス」で学び、大学受験を成功させた先輩たちの合格体験談をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

    文転を決意したのは、高3生のはじめです。時期が遅かったため、学校には頼りづらい部分がありました。そこで河合塾マナビスに相談したところ、親身にアドバイスしていただき、計画的に学習を進められました。実際の勉強は映像授業で行うため、自分のペースで復習できる点も私にはとても合っていました。文転には不安もありましたが、あのとき勇気を出して本当によかったです。

    高3生の春に文転したため、受験勉強にはいつも不安がつきまとっていました。河合塾マナビスのアドバイザーが寄り添い、効率的なスケジュールを立ててくださったおかげで順調に勉強を進められたと思っています。勉強方法についてもたくさん相談に乗っていただけたので、精神的にも心強い支えになりました。

    高3生への進級時に理系から文転しました。世界史と地学基礎を学校の授業以外で学習する必要があったため、河合塾マナビスにサポートしてもらいました。私と同じように文転を考えている方は、受験勉強に対して何かしら不安を抱えているかもしれませんが、マナビスの映像授業があれば何の心配もいりません。部活で忙しい方も、自分のペースや志望校に合った計画を立てることで、効率よく勉強を進められると思います。

    河合塾マナビスでは映像授業に加え、生徒一人ひとりに大学受験のプロであるアドバイザーがつきサポートをしております。文転を迷っている方も、文転後に志望大学に合格するための学習サポートを受けたり、理系のままで苦手を克服して希望大学に進む道を考えたりと、あらゆる選択肢を一緒に考えます。

    大学受験に向けて学習の悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください。受験のプロが、あなたの得意や苦手に合わせたアドバイスと学習サポートをいたします。

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