勉強でストレスを感じたことはありますか?特に受験が間近に迫った受験生なら、多かれ少なかれストレスを感じているのではないでしょうか。ストレスはできることなら無い方が良いですが、残念ながら、完全に無くすことは難しいもの。前向きに勉強に取り組むためには、ストレスを溜めすぎないよう、うまく解消しながら過ごしていくことが大切です。この記事では、勉強にストレスを感じたときの解消法をご紹介します。
まず、勉強で感じるストレスはどんなものがあるでしょうか。さまざまありますが、例えば、勉強を長時間続けることから感じるストレス、勉強のためにしたいことを我慢するストレス、勉強が思うように進まないストレスなどがあります。また、受験へのプレッシャーもあるでしょう。
ストレスの感じ方には個人差がありますが、一般的にはストレスによって体や心の不調、やる気の低下などの症状が起こることがあります。具体的に見ていきましょう。
勉強によるストレスによって、体に不調があらわれることがあります。代表的な症状としては、頭痛や腹痛、疲労感、だるさ、食欲低下や過食、息苦しさ、不眠などです。ストレスにより自律神経のバランスが乱れることで、さまざまな不調が出やすくなるのです。
例えば睡眠時間を削って長時間勉強を続けたり、自分のしたいことや遊びを我慢して勉強に取り組んだりと頑張りすぎると、ストレスがかかります。
体調が悪いと勉強に集中できず、思うように進みません。無理せず休息を取り、体調を整えることを優先しましょう。
勉強によるストレスで、精神的に不安定になることもあります。具体的には、怒りっぽくなる、イライラしやすい、不安になる、泣く、などです。
このような症状は、勉強の成果がなかなか出ない状況や、家族や先生など周囲からの期待などが強いストレスとなり、起こることが多いです。
気持ちが不安定な状態で勉強に取り組まねばならないのは辛いものです。悩みやストレスの溜め込みすぎはNG。辛いときは1人だけで解決しようと思わずに、信頼できる家族や友達に相談することが大切です。
頑張って勉強に取り組んでいたのにもかかわらず、勉強へのモチベーションが下がってしまうことがあります。
これは、努力しているのになかなか成績が上がらない、授業の内容が理解できずついていけない、問題が難しく感じてなかなか解けないなど、勉強がうまく進まないストレスが大きな原因となっている場合が多いようです。
また自分と周りの友達と比較して感じる劣等感がストレスになる場合も。「自分にできるはずがない」「どうせ自分なんて」などとネガティブになり、勉強を諦めてしまうケースもあります。
このケースでは、勉強がうまくいかなかったときにどう対処するかが重要です。「自分が悪い」「自分は他人より劣っている」などと自分を責めるのではなく、学校の先生や塾などに相談しながら勉強方法や進め方を見直すことが重要です。
お伝えしてきたように、勉強によるストレスはさまざまな症状を引き起こし、結果として勉強がうまく進まなくなるという悪循環に陥ってしまうことも。
そのため「みんな辛いのだから」「受験だから仕方ない」とやり過ごすのではなく、ストレスが大きくなりすぎる前にうまく発散したり、ストレスをうまくコントロールしたりすることが大切です。
ここからは、勉強でストレスを感じたときに効果的な解消法をご紹介します。
深呼吸や瞑想には、緊張をほぐしてリラックスさせる効果があると言われています。
勉強中にストレスや緊張を感じたとき、またそれらを自覚していないときでも、勉強の合間に深呼吸や瞑想を取り入れてみましょう。特に、息苦しいと感じているときにはストレスによって呼吸が浅くなっている可能性があるため、意識して深呼吸を行うとよいでしょう。
ストレスマネジメント、リラックス法として有名なのが、腹式呼吸で行う「10秒呼吸法」です。静かに目を閉じ、お腹を意識しながら、深い呼吸をゆっくりと繰り返すことで、心身がリラックスした状態になると言われています。勉強の合間にぜひ試してみてください。
10秒呼吸法のやり方
1. まず楽な姿勢で椅子に座り、両手は軽くお腹の上に置きます。
2. 静かに目を閉じ、いったん息を「フーッ」と吐き出します。
3. 1、2、3で鼻から息を吸い、4でいったん止めます。
4. 5、6、7、8、9、10で口からゆっくり吐きます。
5. 自分のペースで、60〜90秒間繰り返し、徐々に自然な呼吸に戻します。
夜更かしや睡眠不足などの生活リズムの乱れはストレスをさらに大きくする原因に。体やメンタルに不調が見られる場合は、より悪化してしまうこともあります。
基本的なことにはなりますが、ストレス解消の面においても規則正しい生活リズムが不可欠です。十分な睡眠を取り、寝る時間や起きる時間を一定にしましょう。
やりたいことを我慢して勉強ばかりしていると、どうしてもストレスフルな状態になりがちです。1日に1回は勉強を離れ、好きなことをして自分自身をいたわってあげましょう。
音楽や読書、ゲーム、映画やドラマ、スポーツなど、何でも構いません。やりたいこと、好きなことに時間を使いましょう。
時間をしっかり管理したい受験生や、いつまでもやり続けてしまいそう…と心配な人は、あらかじめ「○分」と時間を決めておくとよいでしょう。
適度に体を動かすこともストレス解消になります。ストレッチや散歩、ランニングなど、適度な運動を取り入れることで、気分がスッキリします。
また、長時間、同じ姿勢で勉強していると血流が悪くなり、肩こりや頭痛、集中力の低下が起こりやすくなります。そういった面でも、勉強の合間に体を動かして血流を良くしましょう。
焦りや不安、弱音、不満などネガティブな感情を1人で抱え込んでいると、どんどんストレスが大きくなっていきます。
そんなときは、友達や家族など信頼できる人と話をすることがストレス解消になります。話を聞いてもらうだけで安心したり、実はそれほど悩むことではなかったことに気付かされたりするものです。
ストレスをうまく発散させながら勉強に取り組もう
勉強によるストレス症状や解消法についてご紹介してきました。勉強によるストレスは体や精神面での不調やモチベーション低下などを引き起こし、その結果、勉強効率の低下にも繋がってしまいます。そのような悪循環に陥らないために、ストレスを溜め込みすぎないよう、早めに対策しましょう。一人で抱え込まず、周りに頼ることも時には必要です。
勉強にストレスは付き物。自分に合ったストレス解消法でうまくコントロールしながら勉強に取り組んでいきましょう。
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