お近くの校舎を探す

お近くの校舎を探す

大学の学費平均はどのくらい?大学卒業までにかかる費用

大学の学費平均はどのくらい?大学卒業までにかかる費用

大学進学を検討する際に、考慮が必要なもののひとつに学費があります。授業料は大学や学部の種類によっても大きく異なります。また、大学受験から入学~卒業までには、授業料以外にも様々かかる費用があります。今回は大学生活にかかる費用を総合的に把握できるようまとめました。

目次

    大学生活に必要な費用は?

    大学生活を送るために必要な費用は大きく2つに分けられます。ひとつは受験料や入学金、授業料などの学費と、それ以外にかかる生活費などの費用です。
    一度に支払う金額が大きい授業料などの学費に目が行きがちですが、卒業までに最低でも4年間は在籍する大学生活では、日々の費用の負担も考慮しておく必要があります。
    以下でそれぞれ詳しく見ていきましょう。

    大学に支払う学費の平均は?

    まずは大学に支払う費用のうち、いわゆる学費と言われる部分について、大学や学部の種類なども考慮した上で、その平均を見ていきましょう。
    学費は、入学金・授業料・その他費用の3つに大別されます。その他費用は、実験実習費・施設整備費・教育充実費・諸会費などがあり、主に私立大学が設定しています。

    学費は年々上昇傾向にあり

    まず全体の傾向として理解しておきたいのが、学費は国公立・私立ともに年々上昇傾向にあるということです。
    文部科学省で公開しているデータで平成10年度と令和3年度の授業料を比較すると、国立で469,200円→535,800円(1.14倍)、公立で469,200円→536,363円(1.15倍)、私立では770,024円→930,943円(1.2倍)となっています。
    また、国公立では入学金も増加傾向にあります。

    国公立大学の学費平均(4年間/6年間)

    国公立大学の入学金と授業料は国が標準額を定めています。令和3年度ですと概算で以下の通りになります。

    ・国立大学 820,000円(入学金280,000円+授業料540,000円)
    ・公立大学 930,000円(入学金390,000円+授業料540,000円)
    ※公立大学は大学と同地域内の入学者に対して学費の優遇措置があるため平均値

    まずは大学の初年度に上記金額を支払い、2年生以降は都度授業料を支払います。入学金と授業料の合計は4年制であればおよそ250万円、医学部や薬学部などの6年制であれば350万円程度となります。
    国公立大学の特徴は、学部によって授業料の差がないため、いわゆる理系の学部であっても授業料を安く抑えられることです。

    私立大学・文系の学費平均(4年間)

    私立大学は学部によって学費が大きく異なります。まずは文系の学部の場合を見ていきましょう。
    文部科学省では文科系(文・教育・法・商・経済など)としてまとめられており、令和3年度の平均は概算で以下の通りになります。

    入学金:230,000円
    授業料:820,000円
    施設設備費:150,000円
    実験実習料:10,000円
    その他:80,000円
    初年度費用(概算):1,290,000円
    ※上記で挙げた平均金額の合計
    4年間合計(概算):4,470,000円
    ※入学金+入学金以外の費用を4年分かけた概算

    私立大学・理系の学費平均(4年間/6年間)

    続いて、同様の文部科学省の資料から、理科系のうち理・工の学部学科について令和3年度の平均額(概算)を見ていきましょう。

    入学金:240,000円
    授業料:1,110,000円
    施設設備費:160,000円
    実験実習料:60,000円
    その他:70,000円
    初年度費用(概算):1,640,000円
    ※上記で挙げた平均金額の合計
    4年間合計(概算):5,840,000円
    ※入学金+入学金以外の費用を4年分かけた概算

    さらに、理系の学生だと文系と比較して大学院進学率も高いため、上記金額とあわせて追加で学費がかかります。参考までに理系の大学院に2年間在籍すると、200~240万円程度(1年あたり100〜120万円)かかるとされています(文部科学省のデータより)。

    私立大学・医歯薬系の学費平均(6年間)

    最後に、6年間在籍する医歯薬系の学部の学費平均(概算)を、令和3年度のデータで見ていきます。

    ■医歯系
    入学金:1,080,000円
    授業料:2,880,000円
    施設設備費:930,000円
    実験実習料:200,000円
    その他:1,400,000円
    初年度費用(概算):6,490,000円
    ※上記で挙げた平均金額の合計
    6年間合計(概算):33,540,000円
    ※入学金+入学金以外の費用を6年分かけた概算

    ■薬系
    入学金:340,000円
    授業料:1,430,000円
    施設設備費:310,000円
    実験実習料:30,000円
    その他:70,000円
    初年度費用(概算):2,180,000円
    ※上記で挙げた平均金額の合計
    6年間合計(概算):11,380,000円
    ※入学金+入学金以外の費用を6年分かけた概算

    医学部や歯学部、薬学部は6年間という期間もさることながら、授業料はもちろん、それ以外の費用が多くかかります。
    上記はあくまで平均値であり、大学や学部によってその内訳や金額も大きく変わります。志望校の学費は個別に確認しておきましょう。

    学費以外の費用は?

    ここまで見てきた費用は、入学金や授業料などの大学に支払う費用ですが、実際の大学生活には、それ以外にも様々な面で費用が発生します。それぞれ見ていきましょう。

    教科書や参考書代

    大学や学部・学科によっても異なりますが、年間で数万円程度は必要になると考えておくと良いでしょう。

    交通費

    毎日の交通費も欠かせません。大学との距離にもよりますが、例えば電車やバスで往復400円として、1ヵ月のうち20日間×12ヵ月利用すると、400×20×12=96,000円となります。実際には夏休みや冬休みなどもありますが、半年でも数万円はかかると考えてよいでしょう。

    通学定期券を購入するとお得になりますが、夏休みなど長期休みで通学しない期間があると、結局それほど得にならない場合もあります。事前に計算してから買うと良いでしょう。

    一人暮らしの場合の生活費

    実家を出て一人暮らしをする場合、そのための準備費用と、毎月の生活費が必要となります。
    まず、一人暮らしを始めるための準備費用(アパートの敷金礼金や家具などの購入費など)は、平均38万円というデータがあります。そして、一人暮らしの学生への仕送り額は、年間平均で95万円となり、1ヵ月あたり8万円程度の計算になります。
    一人暮らしの費用はかなり負担も大きいため、志望校の検討とあわせて早い段階で検討しておきましょう。

    その他費用

    ここまでに挙げたもの以外にも、例えば入学式等で使うスーツ一式や靴・かばん、授業で使うパソコンの購入など、特に大学生活のスタート段階では何かと物入りです。数十万は準備しておくと良いでしょう。

    また、留学費用についても頭に入れておきましょう。大学や学部によっては多くの学生が留学をするところもあります。留学に必要な費用は、現地での授業料やプログラム参加費、パスポートやビザ申請などの渡航に関連する費用、現地での滞在費や生活費などです。
    実際の費用は滞在する国と期間によって変わりますが、3ヵ月程度の短期留学で100~150万円、1年程度の長期留学では300~500万程度はかかるとされます。
    留学を予定、計画している人は、留学費用の準備も進めておきましょう。

    学費の負担を軽減するには

    大学生活には様々な費用がかかることがお分かりいただけたと思います。最後に学費の負担を減らす方法をみていきます。日々の生活の中から貯蓄をするのとあわせて、制度の活用を検討しましょう。

    修学支援新制度の活用

    国が用意するものの一つに、高等教育の修学支援新制度があります。要件を満たした学生に対して、入学金や授業料の免除もしくは減額、返済不要の給付型奨学金の支給といった支援が行われます。
    対象となる学生は、世帯収入と進学先での学ぶ意欲によって決まります。特に家庭の金銭的な事情で進学が難しい方などは、制度の利用対象なのか、調べてみると良いでしょう。

    奨学金や教育ローンの活用

    学費を工面するために、奨学金や教育ローンを活用するのもひとつの方法です。種類は様々ありますが、先に紹介した修学支援新制度と比較すると、その多くは貸与型といって、大学卒業後に返済する必要があります。
    国が行う公的なものから民間の教育ローンなど、比較の上で利用を検討しましょう。

    スカラシップ入試などの検討も

    学費を工面する方法として、スカラシップ入試を活用するという方法もあります。スカラシップ入試とは、成績上位者に対して学費の免除や減免を行うものです。大学によっては4年間の授業料や施設費などが免除されることもあり、学費の負担を大きく減らせます。
    参考:スカラシップとは?奨学金制度のある大学

    まとめ

    大学や学部によって学費は様々。計画的な準備を

    今回は大学生活に必要となる学費を、その他の費用も含め見てきました。紹介したデータはいずれも平均値ですので、志望する大学や学部ではいくらくらいするのかなど詳しく調べたり、シミュレーションしてみたりしましょう。
    合格後の大学生活に向けた資金の準備も計画的に進めていきたいですね。

    Photo / Getty Images

    その他の記事