
北海道大学は幅広い学部・学科を有し、学術研究や教育の質が高く、全国から多くの受験生が集まる難関国立大学です。試験は標準レベルの出題が中心ですが、確実に得点するためには高1生・高2生からの計画的な対策が不可欠です。
今回は、北海道大学の入試制度や出題傾向を踏まえ、教科別の対策ポイントや学習の進め方を徹底解説します。北海道大学の受験を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
※この記事は、2025年8月時点の情報です。
まずは、北海道大学の特徴や独自の入試制度について解説します。
北海道大学は、1876年に創立された「札幌農学校」を起源とする、国内有数の歴史と伝統を誇る国立総合大学です。「フロンティア精神」「国際性の涵養」「全人教育」「実学の重視」という4つの基本理念のもと、幅広い学問分野で人材育成に取り組んでいます。
現在は12の学部と21の大学院を有し、人文科学から社会科学、自然科学まで多彩な学問領域を網羅しています。
キャンパスは札幌市の中心部に近く、利便性の高い立地でありながら、広大で自然豊かな環境です。四季の移ろいを感じながら学べるキャンパスは観光地としても親しまれ、勉学と癒しが両立できます。
学習環境も充実しており、例えば授業外の学習をサポートする「ラーニングサポート室(LSO)」では、専属の教員が学習面の悩みに応えてくれます。また、「学生相談総合センター 学生相談室」では、生活や人間関係など学業以外の相談にも対応しており、学生一人ひとりが安心して学べる体制が整った大学です。
北海道大学では、学部別の一般入試に加え、2011年度から「総合入試制度」が導入されています。この制度は、入学時に特定の学部を選ぶのではなく、「文系」または「理系」などの大きな枠組みで入学し、1年間の学びを経て学部・学科を決定する仕組みです。
1年次は「総合教育部」に所属し、教養科目や基礎科目を幅広く学びます。多様な学問に触れながら、自分の興味関心や将来の方向性を見極められるのが特徴です。その上で、1年次の成績と本人の希望をもとに、2年次から各学部・学科へと進学する流れになっています。
また、理系の総合入試では「数学重点選抜群」「物理重点選抜群」など、得意科目に応じた入試方式が設けられており、自分の強みを活かして受験できる点も魅力のひとつです。
ただし、学部への配属は成績上位者から順に決まるため、希望通りの進路に進めるかどうかは、1年次の成績次第となります。希望する進路が明確な場合は、1年次から高い学習意欲と成績を維持する姿勢が求められます。
このように、北海道大学の総合入試制度は、将来の進路をじっくり検討したい学生にとって、柔軟性のある制度といえるでしょう。
北海道大学の入試では、大学入学共通テストと個別学力検査(2次試験)の合計点に基づいて合否が判定されます。受験に必要な科目や配点は、学部・学科ごとに異なるため、事前によく確認しておくことが重要です。
ここでは、主要学部の入試科目と配点を紹介します。
<前期日程>
<後期日程>
参考:北海道大学「令和7(2025)年度 入学者選抜要項」
※1 大学入学共通テストの情報の成績は配点せず、成績は成績同点者がいる場合の順位決定に活用。成績同点者の順位決定では、個別学力検査などの成績を重視し、個別学力検査などの成績も同点の場合は、大学入学共通テストの情報の成績を活用
※2 地理歴史または数学から1教科を選択(公民は選択不可)
内容については今後変更される場合もありますので、最新の情報は北海道大学の公式サイトをご覧ください。
北海道大学の一般選抜では、学部ごとに異なる基準で合否が判断されます。ここでは、得点率や全統模試における偏差値(ボーダーライン)、倍率について解説します。
なお、ボーダーラインとは、河合塾が予想する「合否の可能性が50%に分かれるライン」のことです。合格を確実に狙うためには、このラインを上回る得点を目指す必要があります。
2026年度入試において、北海道大学の一般選抜の全統模試における偏差値のボーダーラインは50.0~65.0、大学入学共通テストの得点率のボーダーラインは67%~88%です(2025年月8月時点 河合塾調べ)。
以下では、各学部ごとの全統模試における偏差値と得点率を一覧にまとめています。自分が志望する学部と照らし合わせながら、今後の目標を明確にしていきましょう。
2025年度入試における北海道大学の学部別の倍率は、以下の通りです。
学科別の偏差値・得点率のボーダーラインを知りたい方は、河合塾「Kei-Net 大学検索システム」のページをご覧ください。
北海道大学の入試では、東京大学や京都大学のように極端に難解な問題は出題されません。基礎から応用までを着実に学び、日々の勉強をコツコツ積み重ねてきた受験生が合格をつかめます。
ただし、注意すべきは、共通テストと2次試験の配点バランスです。多くの学部では、共通テスト300点・2次試験450点の比率になっており、共通テストで65%以下の場合、たとえ2次試験が高得点でも逆転は難しくなります(※)。
※参照:河合塾「北海道大学をめざす受験生へ河合塾の進学アドバイザーがアドバイス」
2次試験対策だけでなく、共通テストでも安定して得点できるよう準備を進めましょう。
また、特定の得意科目に偏らず、共通テストで利用する科目も含めて、全科目の完成度を高めることも大切です。焦って過去問に取り掛かるのではなく、まずは基礎から応用までの理解を深め、標準レベルの問題を確実に解ける力を養いましょう。
特に理系志望者にとっては、英語が差のつきやすい科目です。数学や理科は標準問題が中心で、周囲と大きな差がつきにくいため、英語の得点力が合否を左右するケースも少なくありません。
高1生・高2生のうちから英語の語彙・文法・読解力を強化し、2次試験の記述にも対応できる力をじっくり育てておきましょう。
ここからは、北海道大学の入試対策を科目別に解説します。まずは、国語の出題傾向と学習対策をみていきましょう。
北海道大学入試の国語は記述式問題が中心で、選択式の記号問題はほとんど出題されません。出題は現代文2題+古文1題+漢文1題の構成で、特に40〜60字程度の要約・説明問題が頻出します。
古文・漢文では、読解力だけでなく、文法や語句の知識も問われるため、基礎知識の徹底が不可欠です。設問形式は多面的で、読解に加えて要約や現代語訳なども求められます。
北海道大学入試の国語は記述問題が中心で、選択問題はほとんど出題されません。本文の論理構造を的確に把握し、問われている内容に沿って、自分の言葉で筋道立てて説明する記述力が問われます。
現代文対策では、日頃から幅広いジャンルの文章に触れ、制限字数内で要点を正確にまとめる練習を重ねましょう。
模範解答と自分の答案を比較し、改善点を見つけるのがポイントです。漢字の書き取り問題も例年出題されるため、確実に得点できるよう、欠かさずに練習しておきましょう。
古文・漢文では、文法・語彙・句形などの基礎知識を徹底し、文脈を踏まえた読解・現代語訳の力を養成することが大切です。漢文では75字以内の記述問題が出題されることが多いため、字数内で過不足なく内容をまとめる練習もしっかり行いましょう。
続いて、北海道大学入試の数学の出題傾向と学習対策を解説します。
北海道大学入試の数学は全問記述式で、難問は少なく、標準的な難易度の問題が中心です。理系は大問5題、文系は大問4題で構成されており、微分・積分や確率、数列、ベクトル、複素数平面などの単元が頻出しています。
また、抽象的な関数など、やや答えにくい問題が出題されることもあります。
北海道大学入試の数学では標準問題を中心に出題されるため、教科書レベルの基礎を完璧に固めることが最優先です。公式や定理を確実に理解し、自在に応用できる状態にしておきましょう。
特にベクトルや確率は苦手とする受験生が多いため、弱点は早めに洗い出し、重点的に補強することが大切です。
また、数学は記述式問題となるため、時間を計測して過去問演習を行い、解法を文章や式で表現する実践力を養いましょう。
試験本番では、すべての問題を解き切るのが難しいこともあります。そのようなときは、自分が解ける設問を着実に解いて部分点を積み重ねることが重要です。
次に、北海道大学入試の英語の出題傾向と学習対策をみていきましょう。
北海道大学入試の英語は、大問4題構成で、長文読解2題+自由英作文+要約文の出題形式です。記述式と選択問題が併用されています。
年によっては英文の分量が多く、時間内に英文全体の構造や要旨を的確に把握する力が求められます。自由英作文では、与えられたテーマに対して自分の意見を述べる形式も出題され、英語での論理展開力が試されます。
北海道大学入試の英語では、精読力と速読力の両方が求められます。800語程度の英文を一定時間内に読み切る練習を積んでおきましょう。
読解問題では、語彙力・文法力・構文把握の基礎力を強化し、論旨の流れを速やかに把握する力を養うことが重要です。その上で、指示語やあいまいな表現の内容を文脈から読み取る練習も行いましょう。
また、自由英作文は、導入・主張・結論の構成を意識しながら、自分の意見をわかりやすく記述する練習が必要です。
会話文の要約完成問題では、文脈を正確に把握し、品詞や意味を瞬時に見極めて空欄に適切な語句を補充する力が問われます。過去問演習を通じて出題形式に慣れ、時間配分の感覚をつかんでおきましょう。
続いて、北海道大学入試の地理歴史の出題傾向と学習対策を解説します。
北海道大学入試の歴史は、記述式の問題が中心です。特に論述問題が多く、因果関係や背景の十分な理解が必要です。日本史・世界史ともに近現代の問題が中心で、史料問題や図表問題が出題されやすい傾向にあります。
地理については、単なる知識の有無だけでなく、データから情報を的確に読み取る能力が問われます。
日本史・世界史では、まず語句や年代などの基本事項を正確に覚えることが前提です。特に記述式問題への対応力を高めるためには、教科書に基づいた歴史の流れや因果関係を丁寧に理解し、背景まで掘り下げた学習を心がけましょう。
短めの論述問題から始めて、簡潔に要点をまとめる練習を重ねると、記述力を効率良く鍛えられます。また、添削指導を受けることで、文章表現の精度をさらに高められます。
地理では、地名や統計に関する設問が頻出するため、細かな統計や地名の確認に加え、統計資料から何が読み取れるのかという「意味理解」に重点を置いた学習が不可欠です。
いずれの科目も、過去問演習を通して出題形式や設問の意図に慣れておくことが重要です。過去に出題されたテーマや傾向と類似する問題が出されることもあるため、過去問の分析と反復演習も入念に行いましょう。
次に、北海道大学入試の理科の出題傾向と学習対策を解説します。
物理・化学・生物・地学それぞれの出題傾向をみていきましょう。
北海道大学入試の理科の入試では大問3〜4題が出題され、形式は選択、空所補充、論述、記述、計算など多岐にわたります。
教科書レベルの標準的な問題が中心で、難問は少ないのが特徴です。
物理では、力学と電磁気学が毎年出題され、熱力学や波動も頻出します。出題形式は空欄補充が中心ですが、簡単な論述や作図問題が出題されることもあります。
化学では、理論化学・無機化学・有機化学の各分野からバランス良く出題され、記述と計算が組み合わさった問題形式が多くみられます。
時々出題される難問は正答率が低いため、基本から標準レベルの問題で確実に得点することが重要です。
生物では、知識問題と考察問題がバランス良く出題されるのが特徴です。全体としては標準的な難易度ですが、体内プロセスや仕組みを正しく理解し、論理的に説明できる力が求められます。
地学では、空所補充や記述、論述、選択、計算問題がバランス良く出題されます。出題内容は教科書レベルを中心としており、基礎知識を正確に身に付けていれば高得点も狙えます。
北海道大学入試の理科では、どの科目においても教科書レベルの基礎知識を丁寧に理解することが重要です。各分野の用語・法則・現象の仕組みを学習し、必要な知識を確実に身に付けておきましょう。
また、問題集や過去問を活用し、記述力や計算力、処理スピードを鍛えるトレーニングを行うことも大切です。生物や地学では、論述や図表を含む出題が多いため、論理的に説明する力を養っておきましょう。
さらに、過去問や模試を活用して、時間配分の感覚を養うタイムトライアル形式の演習を取り入れるのもおすすめです。試験本番での戦略として、問題全体を見渡し、解答する順番の判断力も身に付けておきましょう。
北海道大学に合格した学生は、どのような勉強法で日々の学習に取り組み、どのくらいの勉強時間を確保していたのでしょうか。
ここでは、河合塾マナビスで北海道大学に合格した学生の実体験を2つ紹介します。
関西の公立高校に通っていたSさんは、ラグビー部に所属し、高3の10月まで部活動を続けていました。高1生の8月にマナビスに入会するまでは、部活中心の生活で学習習慣がほとんどなく、勉強に本腰を入れるのはこれからという状況でした。
マナビスに通い始めてからは、アドバイザーの助言を取り入れながら学習を進め、受験への意識も徐々に高まり、学年が上がるごとに勉強時間を増やしていきました。
部活動との両立が必要だったため、自宅受講システムも活用してスキマ時間に勉強を進め、休日はマナビスの自習室を積極的に利用。限られた時間を無駄にしないよう意識しながらも、体調管理のために睡眠時間はしっかり確保していたといいます。
マナビスの教材や授業内容のわかりやすさにも助けられ、特にセミナーで模試の復習の重要性を学んでからは、その実践により成績が大きく伸びました。勉強が思うように進まないときは適度に気分転換をし、周囲に積極的に相談しながらモチベーションを保っていたのも、合格につながった要因です。
本番では実力をすべて出し切れたわけではないとのことですが、これまでの積み重ねと努力が実を結び、見事合格を勝ち取りました。
東海地方の公立高校に通っていたMさんは、高1生の10月にマナビスへ入会しました。当初は自然科学部に所属していましたが、活動量は多くなく、学習への支障はほとんどなかったといいます。
マナビスに入る前は、家ではゲームやベッドの誘惑に負けてしまい、集中できる環境が整っていなかったため、勉強は1日平均1時間ほどしかしていませんでした。
しかし、マナビス入会後は勉強習慣が身に付き、学習の効率が大きく向上しました。
学習においては「時間」より「内容」にこだわり、毎朝その日にやるべきことを優先順位をつけてリスト化し、やるべき課題を確実にこなすことを重視していました。マナビスでは、担当アドバイザーから一人ひとりに合った講座を提案してもらえるため、目先だけでなく長期的視点で計画的に学習を進めることができたと語っています。
受験勉強がうまくいかないときにはアドバイザーに相談し、自分に合った受講講座や参考書のアドバイスを受けて、軌道修正を図るなど、サポート体制も積極的に活用していました。
受験直前期には「今解いている問題が本番そのものだ」という意識を持ち、時間を意識しながら正確に解答する訓練に集中しました。実際の試験では予想以上に問題が難しく感じ、動揺もあったそうですが、最後まであきらめず、自分の力を信じてやり切った結果、合格を掴みました。
北海道大学の合格へ向けて、計画的な学習を着実に進めたい方は、河合塾マナビスへご相談ください。高品質な映像授業とアドバイザーによる丁寧なサポートで、北海道大学合格をサポートいたします。
映像授業は、教科の本質をわかりやすく伝えるプロの講師陣が担当し、北海道大学の入試へも対応できる理解力・応用力を育成します。
入会時に得意・不得意科目や志望学部・学科、現在の状況をヒアリングし、一人ひとりに合わせた学習計画を作成するのもマナビスの特徴です。月例面談・模試後の面談で進捗を確認し、必要に応じて軌道修正することで、着実に目標へと近づきます。
さらに、志望校選びや併願校の相談など、最新の入試情報に基づいたアドバイスも提供いたします。
校舎での受講または自宅でのオンライン受講が選択でき、急に予定が入った場合は振替もできるため、自分のペースを保ちながら学習を進めることが可能です。
保護者との連携も大切にしており、三者面談などの機会を通じて、親子で乗り切る大学受験を強力にバックアップいたします。
映像授業やサービスをお試しいただける無料体験もご用意していますので、北海道大学を目指す方はぜひお問い合わせください。
北海道大学の入試は教科書の内容が中心です。時々出題される難問は正答率が低く差がつきづらいため、標準レベルの問題をいかに正確に解答できるかが合否を左右します。出題形式や学部ごとの問題傾向を踏まえた上で、共通テストと2次試験をバランス良く対策しましょう。
また、紹介した合格者の体験談からもわかるように、学習環境やサポート体制も重要な要素のひとつです。自分ひとりで抱え込まず、塾や予備校も活用しながら、モチベーションを保ち続けることが大切です。
模試の結果をもとに自分の立ち位置を正確に把握し、高1生・高2生のうちから計画的に学習を進めていきましょう。
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