中学生になると本格的に始まる英語の授業。英単語がなかなか覚えられなくて苦労している人も多いのではないでしょうか。なぜたくさんの英単語を覚えないといけないの?どうやったら覚えられるようになるの?そんな疑問を持つ人もいるでしょう。この記事では、なぜ英単語を覚えることが必要なのか、また、英単語を覚えるコツをお伝えします。
文部科学省によると中学生が3年間で習う英単語数は、1600〜1800語(中学校学習指導要領(平成29年告示)解説より)が目安と言われています。この数を見ると「そんなに多く覚えないといけないの?」と思う人もいるかもしれません。
ではなぜ、こんなにも多くの単語を覚えないといけないのでしょうか。それは、単語を知っていることが言語を習得するはじめの一歩になるからです。
日本語でも、全く知らない単語ばかりがたくさん出てくると、文章や会話を理解するのが難しくなるでしょう。反対に、語彙力が豊富であれば、多少知らない単語が出てきても、前後の文脈から意味を推測して文章を理解することもできます。
これは、英語でも同じです。英語の文章や会話を理解するためには、英単語をたくさん覚えて意味を知っていることが重要になるのです。
そうはいっても、たくさんの英単語を覚えるのは簡単なことではありません。ではどうやって英単語を覚えていけばいいのでしょうか。中学生からできる、効果的な覚え方をいくつかご紹介します。
英単語を覚えるときには、声に出してみることがとても大切です。ただ単語を眺めるだけでなく、声に出して実際に発音しながら覚えましょう。目で見て、声に出して、音を聞いて覚えることで、より頭に残りやすくなります。また、高校受験や模試などでも発音やアクセントの問題が出題されるため、声に出して覚えることはとても重要です。
教科書や英単語の本には、単語の横に発音とアクセントが書いてあります。確認して、その通りに発音しながら、覚えるようにしてみてください。
とはいえ、誤った発音で覚えてしまうと、正しい発音やアクセントに直すことが難しくなってしまうことも。英単語の音声CD付き単語帳や英単語学習アプリなどで英単語の読み上げ音声を聞きながら、自分も声に出してみましょう。正しい発音、アクセントで覚えることで、リスニング問題でも正しく聞き取れるようになります。
英単語を覚えるときは、英語→日本語に、日本語→英語にと、英語からでも日本語からでも両方から訳せるように覚えるようにすると記憶が定着しやすいと言われています。
まず覚えたい単語の日本語訳を隠して、英語を日本語に訳していきます。1周したら、今度は英語の方を隠して、日本語から英語に訳していきましょう。
定期テストなどでは英語を日本語訳する問題、日本語を英訳する問題のどちらも出題されるため、両方に慣れておくとよいでしょう。
英単語を覚えるには、繰り返し触れることが不可欠です。まず覚えた単語と覚えていない単語を仕分け、覚えていない英単語の学習を集中的に行うようにすると効率的です。
例えば、単語帳をまずは1周します。その際、覚えられていない単語や不安が残る単語には印を付けます。印が付いた単語は、改めて意味を理解します。次の2周目は印が付いた単語を見直します。またその時に覚えられていない単語に印を付け、さらに3周目……というように、覚えられていない単語の学習を繰り返し行うと効率よく覚えることができます。
英単語を覚えようと頑張って勉強しているのに、なかなか覚えられないということはありませんか?もしかすると効率の悪い覚え方をしているのかもしれません。
とにかく書いて覚えようと「1つの単語を10回ずつ書く」といったやり方をしていませんか?この場合、「書く」作業をこなして満足してしまいがちです。書いて覚えようとすること自体はよいのですが、単に書くこと自体が作業化してしまうと頭に残りません。
何度も書いて覚えようとしているのになかなか覚えられない場合は、目で見る、耳で聞く、声に出すなど他の方法も試してみましょう。大切なのは、しっかり覚えられるようにやり方を工夫し、何度も繰り返し復習することです。
英単語は一度覚えたと思っても、忘れやすいものです。記憶を定着させるには、定期的な復習が欠かせません。
人間の脳は何度も繰り返し入ってくる情報を重要な情報と判断し、長期的な記憶として定着させると言われています。そのため、何度も繰り返し復習するのが効果的なのです。
参考:復習のタイミングが分からない!脳に一番定着するのはいつ?
最近ではスマホでも英単語の学習ができるさまざまなアプリが出ており、ゲーム感覚で楽しく勉強できるものもあります。スマホがあればいつでも気軽に学べるため、活用してみるのもよいでしょう。
単語帳が手元になくても、スマホが手元にあれば、外出先でのちょっとしたすきま時間に英単語の学習ができます。
すきま時間ができたら、1単語でも触れるようにしましょう。5分、10分など1回あたりの時間は短くても、コツコツ積み重ねることで少しずつ語彙力がアップしていきます。
英単語学習アプリには、苦手な単語をピックアップして出題してくれるものもあります。アプリならではの機能を活用して、弱点克服に役立てましょう。
少しずつ、毎日英単語に触れることが「覚えられない」を克服してくれる
1つでも多くの英単語を覚えるためには、毎日少しずつでも英単語に触れることが大切です。目で見る、耳で聞く、声に出す、手で書くなど五感を使って覚える方法が効果的。ゲーム感覚で学べるアプリを活用するのも手です。長期的な記憶に定着させるためには、繰り返しの復習が欠かせません。中学生の3年間、コツコツ積み重ねて身につけていきましょう。
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