毎日忙しく過ぎていく高校生活。受験勉強はいつから始めたら間に合う?みんないつから始めているの? 大学合格を目指す高校生なら気になっている人も多いはず。初めての大学受験、不安を感じるのは当然のこと。高1生のうちにしっかり計画しておくと焦らず取り組むことができます。 受験勉強をいつから始めるかは、自分の志望校や受験する入試の時期から逆算して考えるとよいでしょう。高1生からの成績平均値が必要な場合がある学校推薦型や総合型選抜も視野に入れると、高1生から日頃の勉強を頑張りつつ、一般選抜に向けての受験勉強にも力を入れることが必要です。 この記事では大学入試をいつから始めようか迷っている高1生に向けて、大学受験に向けてのスケジュールについて解説します。
参考:大学受験勉強法 カギはスケジュール立てにアリ!効率化できる鉄板の方法
最近の大学入試は、学校推薦型選抜や総合型選抜などを活用して年内に合格を決める場合もありますが、学校推薦型選抜は一般選抜と比べて募集人員が少なく、狭き門であることが多いため、一般選抜も視野に入れた受験勉強を始めておいた方がよいでしょう。
私立大学の入試は一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜の大きく3種類があります。
学校推薦型や総合型では年内に入試、合格発表が行われます。一方、一般選抜は、1月の大学入学共通テストの成績を利用できる一般選抜もありますが、2月または3月の入試が一般的です。
国公立大学の入試も一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜の3種類があります。
国公立大学の学校推薦型や総合型も年内に選考が行われます。一般選抜は1月に一次試験の大学入学共通テスト、2〜3月にかけて二次試験があります。
もともと一般選抜の枠が圧倒的に多かった国公立大学ですが、近年は私立大学と同じように、総合型選抜や学校推薦型選抜などの入試を行う大学が増加傾向にあります。東大や京大といった難関国公立大でも実施しています。ただし、こちらは私立と違い、一般選抜同様、共通テストの結果の提出が求められるところがほとんどです。
総合型や学校推薦型の入試と、一般選抜は選考・入試時期が重なっていないため、両方を受験する人も多くいます。
大学入試の概要が分かったところで、受験勉強をいつから始めるのがよいのか、具体的に考えていきましょう。
入試の方式によって入試時期が異なるため、入試の方式ごとに見ていきます。
私立大学、国公立大学ともに、一般選抜では高3生の1〜3月が入試時期となります。
志望大学と、今の学力から逆算して、受験勉強を始める時期を見極める必要があります。いきなり入試レベルの問題や過去問にチャレンジすることはせず、今自分に必要なことは何なのかを知ることが大切です。基礎固めから取り組む必要があるので、早めに受験勉強に取り組んでおきましょう。
私立大学の学校推薦型入試では、高3生の11月頃に出願と試験、12月に合格発表となり、年内に合否が決まります。
国公立大学でも私立と同時期に出願、試験が行われ、1〜2月頃の合格発表となります。
一般選抜よりも早い高3生の秋に入試となり、早めの受験対策が必要です。また出願には高1生からの成績(評定平均値)に基準が設けられる場合や、校内選考が行われる場合もあります。高1生からの学業成績が出願資格に関わるため、普段から定期テストでなるべく良い成績を取っておく必要があります。
ただし学校推薦型選抜は一般選抜と比べて募集人員が少なく、狭き門であることが多いです。学校推薦型を目指す場合でも、一般選抜も視野に入れた受験勉強を始めておいた方がよいでしょう。
私立大学、国公立大学ともに総合型選抜の入試時期は9〜12月頃です。3つの入試方式の中で最も出願、入試時期が早いです。
学校推薦型と違って高校の推薦は不要で、学業成績の評定平均値の条件は大学によってある場合とない場合があります。このほかに出願資格として「英語の有資格者」「全国コンテストの上位入賞者」などが条件になる場合もあります。
入試時期が早いこと、また大学によって選考方法がまちまちなことから、早めの受験対策が必要です。高1生から定期テストで好成績を目指すことはもちろん、出願の条件となるさまざまな資格取得、コンクールやコンテスト出場など得意分野を磨くのもよいでしょう。
なお総合型選抜も一般選抜に比べて募集人員が少なく、合格のハードルは高めです。そのため、一般選抜に向けた受験勉強にも取り組んでおきましょう。
高3生、受験生になるといっそう忙しくなります。まだ時間に余裕のある高1生のうちにやっておくべきことを確認しておきましょう。
高校に入り、授業のスピードの速さに驚いた人も多いでしょう。部活との両立で忙しくてなかなか勉強時間が取れない人もいるかもしれませんね。授業についていけなくなる前に、高1生の早い段階で、勉強習慣をつけていきましょう。
学習スタイルは「予習」→「授業」→「復習」が基本。このサイクルを繰り返すことで、着実に力がついていきます。
例えば、国公立大学では、受験に必要な科目が「7科目※」。覚えるべきことがたくさんあります。受験を前に「間に合わない」と焦らないように、時間に余裕のある高1・2生のうちに少しずつ苦手科目や分野にも取り組んでいきましょう。
私立大学の受験にも必要なことが多い英・数・国の主要3教科、その他の科目についても定期テストを利用するなどしながら勉強を進め、解ける問題を増やしていきましょう。
※2025年度入試(2025年4月入学者向け)では「情報」を加えた「6教科8科目」
高1生のうちに、大学や学部の情報をリサーチして、自分が行きたい、学んでみたいと思う大学、学部をピックアップしておきましょう。
志望大学をピックアップしたら、入試の情報(入試方式、入試時期、募集人員数、受験に必要な科目や出願条件)も調べておきましょう。
自分がどこの大学で何を学ぶのか、またどんな職業に就きたいか、どんな社会人生活を送りたいかを想像することは、受験勉強のモチベーションアップにもなります。
高1生から準備を始め、高2生からは一般選抜に向けた、受験勉強を始めることができます。
高1生、高2生でコツコツ積み上げてきたものが基礎となります。基礎をおさらいして足りない部分を補いながら、応用力をつけていけるので、早い段階から入試レベルの問題や過去問題へのチャレンジを始めることができます。
普段の勉強が受験本番につながっている!3年間かけてじっくり取り組んでいこう
受験勉強をいつから始めたらよいかについて解説してきました。志望大学や今の学力によっては高2生からの受験勉強では間に合わないケースがあり、高1生から入試に向けて日々、勉強にコツコツ取り組むことが大切です。勉強だけでなく、部活や資格取得、コンクールやコンテスト出場など、自分の得意分野を伸ばすことが受験に役立つことも。3年間をかけてじっくり取り組んでいきましょう。
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